語彙の豊饒さに圧倒される一冊です!日本語はここまで自由になれるのですなあ。
それは、田辺さん自身が言葉に敏感である一方、人間心理への鋭い観察眼があってこそ。
それは、田辺さん自身が言葉に敏感である一方、人間心理への鋭い観察眼があってこそ。
借り物の言葉では表現できない人の心の動きを、正確に、時には無情に、客観的に捉えられるからこそ、そこに新しく響く言葉が生まれるのですね。
「木戸サンは一瞬、とても得意そうな色を、ちらと目に浮かべた。とびきり賢い才女の一人である木戸サンも、優越感をくすぐられる誘惑に克てなかったのだろう。」
キャーこの鋭い観察眼!!惚れ惚れするわ!!
あ、ちなみに田辺さんの本には必ずおいしそうな手料理が出てきます。手をかけた料理の大切さが、じんわり伝わってきてほっこりします。読後は必ず料理に手をかけたくなりますよ。
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